雇用統計など経済指標を解説
経済指標で為替が動く!
経済指標とは、各国が発表するその国の経済状況(金利や景気など)を表したものです。
マーケットは各国の経済状況を頼りにしてトレードを行うため、発表された指標の内容によって相場は大きく変動することも!
チャートを分析するテクニカル分析だけでなく、経済指標や政策金利から相場を予想するファンダメンタルズ分析もFXでは重要です。
経済指標などのマーケット情報を知ることは、為替の動きを知るうえで重要な手掛かりになります。
FXの取引を始めたら経済指標についても勉強してみましょう。
取引では重要な経済指標の発表日を把握して相場の急な変動に備えることが大切です!
重要な経済指標から覚えよう!
経済指標は細かいものを含めると本当にたくさんの指標が存在します!
初心者だから覚えられなくても仕方ない…といわれても実はそうも行かないのが経済指標。
まずは相場に影響しやすい特に重要度の高い指標を覚えて、指標の発表時に相場がどのくらい変動するのか観察してみましょう。
世界が注目する米経済指標
各国の経済指標の中でも、アメリカの指標は特に注目が集まります。
それはアメリカの通貨ドルは世界の基軸通貨であり、アメリカの景気が世界中の経済に影響を与える為です。
まずはFXをやる上で必ず押えておくべきアメリカの経済指標を説明します!
重要度★★★★★
米雇用統計
毎月第1金曜日発表
アメリカの雇用関係の統計をまとめた指標で今後の景気動向に大きく影響するため、FXでは最大の経済指標と言われています。中でも特に注目されるのは非農業部門雇用者数と失業率の2項目です。
予想と結果の数値に差があった時に相場が大きく変動し、
値動きが非常に激しくなります。ほとんどの通貨ペアに影響を与え、
発表後一瞬で1円=100pips動くことも珍しくなく、
経済指標の中でも特に注意すべき指標です。
ADP雇用統計
雇用統計の2日前に発表
ADP雇用統計とは、アメリカの給与計算代行サービス大手のオートマティック・データ・プロセッシング(ADP)社が集計し、発表する統計です。米雇用統計の2営業日前に発表されます。
米国雇用統計の予測ができる先行指標として、米雇用統計と同じくらい注目が集まります。
米GDP(国内総生産)
景気動向の総合的判断に使われる指標で、四半期ごとに4月・7月・10月・1月に発表されます。
速報値(4月)→改定値(5月)→確定値(6月)と1カ月ごとに発表されますが、最初に発表される速報値が一番重要で、相場にも大きく影響します。
毎月下旬発表
重要度★★★★☆
消費者物価指数(CPI)
毎月中旬発表
物価の変化を表す指標で、インフレの動向を知るための重要な指標です。
消費者物価指数が上がるとインフレ状態、下がるとデフレ状態を示していて金利とも深く関係するために注目度は高いです。物価の中でも変化の大きい食品やエネルギーの値段を除いた「コア指数」が特に注目されます。
ISM製造業景況指数
毎月第一営業日発表
製造業の購買担当者へのアンケート結果をもとに数値化。毎月第一営業日に発表されるため、景気の動向をいち早く知ることが出来る指標としてかなり注目度が高いです。
50%を上回ると景気拡大、下回ると景気後退を表しています。
中古住宅販売件数
毎月下旬発表
アメリカの不動産市場では、新築よりも中古住宅販売のシェアが大きいため、中古住宅販売件数は景気動向の先行指標として注目されています。
金融政策変更時には特に重要視されます。予想と違った結果が出やすいので注意が必要です。
中古住宅販売保留
毎月10日発表
中古住宅で契約は成立しているが所有権移転が完了していないもので、「中古販売件数」の先行指標として注目されます。
注目度は中古住宅販売件数と同じくらいあり、予想と違った結果が出やすいので注意が必要です。
小売売上高
毎月中旬発表
米GDPの7割を占める、個人消費の動向がわかる重要な指標です。
スーパーなどの小売業者へのアンケート結果をもとに集計され、小売売上高が増加すると個人消費も増えているということで景気回復の先行指標としても注目されます。耐久財と非耐久財にわけて発表され、自動車部門を除いた部分が重要視されます。
耐久財受注
毎月下旬発表
機械設備投資の先行指標。耐久財とは、自動車や飛行機、家電製品や家具など、3年以上の使用に耐久するものを言います。「新規受注・出荷・在庫・受注残高」から構成されています。
変動幅が大きいことでも有名で、注意が必要な指標です。
重要度★★★☆☆
生産者物価指数(PPI)
毎月中旬発表
生産者が出荷した完成品や原材料などの価格変動を表す経済指標です。 消費者物価指数(CPI)が買い手側の価格を表すのに対して、生産者物価指数(PPI)は売り手側の価格を表します。
この指数が上昇すると、消費者が購入する物価も上がり、インフレを判断する景気動向の指標として注目されます。
新築住宅販売件数
毎月下旬発表
販売された新築住宅の件数です。中古住宅販売件数と同じく、景気動向を表す先行指標として注目されます。統計のタイミングから新築住宅販売件数の方がより先行性が高いと言われています。
金融政策変更時には特に重要視される指標です。
建築許可件数
毎月中旬発表
住宅建築前に申請が必要な地域における建築許可件数です。次に説明する住宅着工件数の先行指標になり、中古住宅販売件数を含む住宅関連指標として注目されます。
景気動向の先行指標としても注目され、一般に政策金利が下がった数ヶ月後に増える傾向があります。
住宅着工件数
毎月中旬発表
実際に建築が開始された新築住宅の件数(公共住宅を除く)です。
家を建てると家具や家電製品などの需要が増えることから、個人消費や景気動向にも関係する重要指標です。月ごとの変動が大きい指標のため注意が必要です。
貿易収支
毎月10日頃発表
輸出額から輸入額を引いたもので、経常収支の悪化度がわかる指標です。
アメリカでは長年、輸出額を輸入額が上回る貿易赤字が続いているため問題となっていて、市場への影響にはムラがある指標です。
鉱工業生産
毎月中旬発表
製造業・鉱業・電力・ガスなどの生産動向を表す指標です。
経済全体の動向を知ることができ、毎月発表されるためGDPよりも速報性があります。
景気先行指数
毎月20日頃発表
既に発表された10個の指標を合成してインディックス化したもので、景気の方向性・転換点を判断するのに注目されます。
景気後退の予測ツールとしても重要で、一般的に3ヶ月連続の低下は景気の後退期と認識されています。
指標はこまめにチェックしよう!
経済指標などのファンダメンタルズ分析はテクニカル分析同様、相場を予想する手掛かりになります。
多くの指標を見て視野が広くすることで、分析の精度も上がりトレードの勝率アップにつながります!
経済指標の発表日は必ずチェックし、普段から経済ニュースを読むように心がけるのも良いでしょう。
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