FXコラム-イギリスのEU離脱理由と日本への影響!
FXファンでもコラム掲載開始!
FXファンでもコラムを掲載することになりました!
まず今もっとも話題であろうイギリスのEU離脱問題をまとめます。
普通のコラムと違って少し砕けたところがあるかと思いますが、プロのライターじゃないのでご容赦を(^^ゞ
※2016/6/27投稿 情勢により投稿時と内容が変わっている可能性がありますので注意して取引しましょう!
1、イギリスの離脱意見として
(1)EU全体の難民問題
離脱側の主張は色々ありますが、一番大きな要因はシリア騒乱(内戦)による難民問題でしょう。
ニュースでも度々とりあげられているようにシリア騒乱は治まる気配がありません。
死者は十数万人を超えていて、難民の数も213万人を超えているとされています。(共同通信社とFNNより)
日本の人口と比較しても非常に多い事がわかります。
難民の受け入れは人道的な観点からは大切な事だと思います。
ただ、色々な問題点も当然増えてきます。
保護した場合で、仮に年間60万円掛かるとした場合。
(EUの中でも貧しいルーマニアやブルガリアの平均月収は4~6万円ぐらいとの事なので5万で計算)
単純計算でも1兆2780億掛かり、これを自国の税金から払う事になります。
おまけに2015年11月13日(日本時間14日)にフランスで、ISIL(イスラム国ないしIS)の戦闘員と見られる複数のジハーディストのグループによる銃撃および爆発が同時多発的に発生し、死者130名、負傷者300名以上を生んだテロ事件が起こりました。
難民を受け入れるという事はテロの懸念も抱え込む事になります。
(2)EUに加盟している事によるイギリスの保護
さて難民(移民)がイギリスに来るとどうなるでしょうか?
EU国籍があるとビザ不要、病院は基本無料。更に学費等の子ども手当も貰い放題。福祉無料。
EUの人がイギリスに移り住んだ場合、税金払ってなくても医療費も学校も無料。通訳まで付けて貰えます。
まあ、これだけでもFXをしている方なら何となく想像できるかもしれませんが、難民や移民は当然給料の良い国、生活保護がしっかりしている国に来る訳ですよね。
イギリスの場合最低賃金で働いても25万くらいになります。
そして、ドイツやフランスという国もありますが言葉の壁があります。自然イギリスに難民が増える状態になっているのです。
極めつけにルーマニアで浮浪児を探してきてイギリスに送り、子供手当を送金するというビジネスをやる人まで登場しました。
当然人が増えます。EUから年18万人、移民も合わせると30万人。
まず病院や学校が対応できなくなりました。
市民としては病院の診察が受けられない。費用には限界があるので1人あたりのサービスが悪化するという状態に…。
そして家が足りない、電車やバスは大混雑。
学校に地元の出身の生徒がいないという状態に…こんな状態になったらどうしますか?
ちなみにカナダ人、アメリカ人、日本人等は博士号所持者や技術者でも就労許可を取らなければならないです。
例えば日本人の場合は労働に関してのビザにも種類があり、申請の仕方も変わってきます。
ちなみに審査はEUからの流入の影響で以前より厳しいです。当然市民権や永住権は更に取得が困難です。
(3)更に懸念材料のトルコのEU加盟
そしてイギリスが最も懸念しているのはトルコのEU加盟でしょう。
トルコは難民を抱え込んでいる為、トルコの加盟=イギリスへの難民増加と考えられます。
それだけでなく、人口が非常に多いです。
2015年のEUの人口を見ると、ドイツ、フランス、ほぼ同数でイギリスと続きますが、トルコが加盟するとドイツとフランスの間に入ります。
更に人口増加を考えた場合に1番多い国になりかねません。
EUに加盟した場合は、イギリスに流れてくる難民が増えるだけでなく、後々の影響力が強くなるという懸念もありますよね。
一時期日本も難民受け入れで海外から叩かれました。
正直イギリスの現状をみると同じ島国として他人事じゃないですよね。
他にもEUの法律による制限等要因は色々あるのですが、今回の内容とは関係ないので別の機会があったら書きます。
一言でまとめると…報道ステーションでやっていた「日本の最高裁がソウルにあり国会が中国にあったら嫌でしょう」というコメントに…ああ、なるほどと思わされました(;一_一)
国が滅茶苦茶になってるのに権利は他(EU)が握ってる訳ですもんね。
2、イギリスの残留意見
(1)関税の影響
さて離脱が決定した事で、反対に残留側の問題点はこれから出てくる問題です。
まずEUに加盟している事による経済的なメリットがなくなります。
イギリスは元々ユーロではなくポンドを自国の通貨として使っています。
しかし、ユーロ圏と結び付きが強いだけでなく、多くの企業がユーロでの起点としてイギリスに会社を置いています。
結び付きが完全に切れる訳ではありませんが、関税が大きく掛かるようになる為、ヨーロッパの他の国に会社を移す事になるでしょう。
お金を大きく落としてくれる企業が消える事になります。
ただ逆に考えると関税を掛けやすくなったとも言えますね。
更に逆に関税を掛けやすくなる=流通が上手く回らない可能性もあります。
(2)人の動きの停滞
元々イギリスはEUの中では例外的にシェンゲン協定に加盟していませんでした。
(ヨーロッパの国家間において国境検査なしで国境を越えることを許可する協定)
しかし、上記に書いたように他国に比べて保護が手厚い為、移民の受け入れで人が増えていました。
基本的に人が増えればお金が流通する為、経済は発展します。
そのうち書く事になると思いますが、日本は人口減なのにお金を溜めこむ為、経済が衰退する状態です。
また治安の悪化も考えられます。
現状保護を受けている移民ですが、EUの法律が適用されなくなる為、移民の経済状況が厳しくなります。
当たり前ではありますが、仕事をできる人でなければ生活できなくなるでしょう。
当然、経済格差が大きくなり治安が悪化すると思います。
(3)EU解体問題
イギリス単体の問題点より、周りの国。つまりEUの影響の方が厳しいかもしれません。
ギリシャ、スペイン、ポルトガルの財政破綻の問題からユーロ経済は不安定になりました。
以前より落ち着いていましたが、ギリシャは国民の約1/4が失業状態、スペインも1/5、ユーロ全体でも10%です。
EU経済が落ち込むと当然これらの問題が再燃します。
現状でもドイツとフランスが抱え込んでいる状態ですが、イギリスが離脱すると負担が増える事になり、ドイツやフランスといえども国民感情が悪化します。
そこに更にイギリスと同様にトルコのEU加盟問題が出てきます。
その為、EU自体が終わってしまう可能性が急激に高まってしまうのです。
既にドイツとフランスでは意見が割れ始めています。
当然EUの崩壊は世界経済にも影響が大きいです。
こうなると更に今以上の円高も考えられます。
(4)イギリス国内の問題の再燃
またイギリス国内でもスコットランドの独立問題があります。
以前は別の国だった事もありますが、今回のEU離脱問題でもスコットランドでは62%が残留を支持。
既にスコットランドを独立して、EUに加盟するという話が出ています。
またやり直しの署名もかなり集まり揺れてますね。
以前の独立運動時は反対票が55.3%、賛成票は44.7%と差がそれほどなかったのでもう一度投票が行われた場合独立する可能性がかなりあります。
ただ、こちらも独立した場合に対するリスクもかなりある為、慎重に議論して欲しいです。
3、FXでは円高へ
長々とそれぞれの影響を述べましたが、FXでは円高になります。
これは日本円が安全通貨として評価されている為、他の国に問題があるとまず日本円をという流れができている為です。
そして輸出企業にとっては再度円高の洗礼を浴びる事になり辛い状態です。
逆に輸入企業にとっては助かる状態になります。
ただ、急激な為替変動で手痛い状況に陥った企業が多いと思うので、どこの企業も慎重になりそうで逆に怖いですね。
このままだと給料が上がらない=デフレ脱却できない。
また円高なので外国人観光客は減少します。
株価下落も下落し、運用の問題で年金にも影響が出るでしょう。
FXでは106円台から98円まで8円近く円高に流れました。
その後戻して102円台になっています。(6月27日現在)
106円の時、仮に100万円持っていたとしましょう。
ドルの方から見た時には106÷98=1.081…となります。
簡単に言うと日本では同じ100万円なのに、ドルからだと持っているお金が8%くらい増えたのです。
同じようにFXで円を売って取引していたら…108万円になります。
FXは買って取引する人が多いですが、実はこのような時を狙って逆に取引する方法もあります。
3倍程度のレバレッジでも1.2倍、つまり20万円ほどプラスです。
もちろん反対に動く事もあるので先を読めないと厳しいですが、今回のようにどちらかに動くとわかりやすい時は仕掛けてみるのも一つの手です。
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